分かっちゃいるけど
もう戻らない過去の景色や思い出のことばかり考えてる。
うまく立ち回れなかった(立ち回らなかった)自分を責め、
自分の発言や思考回路を悔やみ、
あれが最後だと知っていたら、あの日をやりなおせたら、もう一度チャンスが欲しい、
という思いが頭をぐるぐるする。
過去を諦めるって難しい。
でもこの身体と、この世界とさよならする日が来たらきっと、
どうして今自分の目で見ることのできる景色、
今自分の耳で聞くことのできる音、
今自分の鼻で嗅ぐことのできるにおい、
今自分が食べているごはんの味、
今自分の言葉で伝えることのできる思い、
今自分の身体で触れられるあらゆるもの、
なんでそういうものを大切にしなかったんだろう。
いつかは死んで、その全てができなくなるって分かっているのに、
何で、ないものばかりに囚われていたんだろうって、絶対に後悔する。
何で、自分のことをあんなに責めてばかりいたんだろうって。
何で、自分のことを愛してあげなかったんだろうって。
そう思うのに、明日死ぬと思いながら生きられない。
今日も過去を悔やみ、未来の心配ばかりしてしまう。
もう一度チャンスが欲しい、そしたら、あの時にはできなかった、違う未来にできるかもしれないのに。